高校四年生(ラジオドラマ化決定!)



二階堂が野球ボールを美玲に投げる直前、見計らったかのように止めに入った男がいた。


「……誰だ」


「真実しか記す気がない、ジャーナリスト遷崎徹。うん結構イケてるじゃん?」


ジャーナリスト遷崎の手にはスライド式の携帯、これを二階堂らに見せる。


「此処には今、君達が行ったそこの彼女に対するイジメの一部始終が記録されている」


「だから何?いきなり現れて、あたしらに言いがかりつけるなんて。ジャーナリストなんて証拠何処にあんのよ」


「名刺見せようか?」


「名刺なんて幾らでも偽造出来るし。そもそも勝手に教師でも生徒でもない部外者が校内に入って、生徒を盗撮したって叫んで警察呼ぶわよ」


遷崎の登場に食ってかかるのは名雲若菜。彼女との言葉のやり取りが、美玲と遷崎自身の運命が決まる。


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