高校四年生(ラジオドラマ化決定!)
.
「家とか学校はどうしたんすか?」
「オレの名義で住所は渡した。此処とは違う地区だ、だから様子を伺おうと何度も訪ねたが出なくてな。最近は連絡出来てない。学校は辞めさせた、色々問題あるから本人も了承したんだが……中野北高校に通ってるって妙な噂が立ってな」
遷崎は視線を落とし、自分の手を見つめた。
「中途半端な助けはかえって酷だったりする、これからずっと独りで生活するんだって思ったら怖くて仕方ない。俺も今は遷崎さんに世話になるけど、ずっとじゃない。ずっとじゃなくなった時、遷崎さんに迷惑かけたくないって思ったら怖くたって、自然と離れていくかもしれない。多分、彼女もそう思って連絡を途絶えさせたんじゃないすか?」
俺、何、説教なんか垂れてんだよ。俺が人にモノ言える立場かよ――。
なのに、止まらない、自分のことじゃないと尚更……。
「はっきりした確証はないんすけど、その噂は真実だと思います」
.
「家とか学校はどうしたんすか?」
「オレの名義で住所は渡した。此処とは違う地区だ、だから様子を伺おうと何度も訪ねたが出なくてな。最近は連絡出来てない。学校は辞めさせた、色々問題あるから本人も了承したんだが……中野北高校に通ってるって妙な噂が立ってな」
遷崎は視線を落とし、自分の手を見つめた。
「中途半端な助けはかえって酷だったりする、これからずっと独りで生活するんだって思ったら怖くて仕方ない。俺も今は遷崎さんに世話になるけど、ずっとじゃない。ずっとじゃなくなった時、遷崎さんに迷惑かけたくないって思ったら怖くたって、自然と離れていくかもしれない。多分、彼女もそう思って連絡を途絶えさせたんじゃないすか?」
俺、何、説教なんか垂れてんだよ。俺が人にモノ言える立場かよ――。
なのに、止まらない、自分のことじゃないと尚更……。
「はっきりした確証はないんすけど、その噂は真実だと思います」
.