届かない


「着いた…」

って言っても馬東の丘の入り口。
近くに建ってる案内板を(暗くてよくわかんないけど)見てみると,馬東南の丘グルっと入り口から一周するような感じで案内板の絵に描いてあった。

「メグぅ…がんばろっ」
「うん…ダイエット」

そう言ってあたしがその案内板の絵を携帯で写真を撮って馬東南の丘へ行くコ
トにした。

《ブブブ》

mailや!

どーせ木村やろ…
見るの怖いし,無視しといた。

このmailが重要なmailだなんて知らずにね?



馬東の丘入り口から歩いてきて約15分。
木村のいう仕掛けも何も出てこないしメグは眠いだのお腹空いただの騒いでる。

《♪~♩》

電話っ…
ディスプレイには“ママ”の2文字。
怒ってるかな…


「もしもし?ママ?」

「今どこ?!
って言うか今何時だと思ってるの?
23時過ぎてるわよ?
変質者とかでるわよ?
秀冰君を殺った犯人に殺られちゃうかもよ?
今から車で迎えパパと行くから場所教え「うあっ」

ツーツー

「何これ…っ…」
「由依平気?
落とし穴…?」
「うん。
平…痛っ」

右下の腹部に凄い痛みが走る。
そこに手をやってみると何かぬるっとした。

手を見てみるとぬるっとした正体が分かった。




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