17-セブンティーン-
意外なところでリーダーシップを発揮したリーダー(3年)に
俺は今度からちゃんと敬語使おうと思った。
体育倉庫に、元あった通りに片付ける作業は意外と時間を取り、
解散は他の生徒よりだいぶ遅くなった。
静かになった昇降口で足音がよく響き、誰かいるのかなと思ったら現れたのは保坂さんだった。
「にしはらくん」
「あれ、帰んの?」
保坂さんは制服で、荷物を持っていた。
俺の質問に、こくんと頷いて、ロッカーから靴を取り出して履き替えた。
「本番はどうするの?」
保坂さんは顔をあげて口を開こうとしたとき
俺の背後から駆け足の音がした。
彼女は一瞬視線を俺の向こうに向けて
そのまま顔をそむけてしまった。
どうしたのかな?と思って振り返ると
「西原くん!」
声をかけて来たのは、橘さんだった。
「用具係って結構~忙しいねっ!早くしないと休憩…」
言いながら、保坂さんに気がついた。
「休憩…終わっちゃう…」
そう言って、橘さんも靴を履き替え始めた。