17-セブンティーン-
一気に気まずい雰囲気になった。
すると保坂さんは何も言わず、目も合わせずに行ってしまった。
重たい雰囲気に身動きが取れず、
「またね」と声をかけることはおろか、
その背中を見送ることさえ出来なかった。
保坂さんの足音が聞こえなくなった頃、橘さんが小さくため息をついた。
「西原くん…」
「え…?」
「なにか…話してた?」
いつもなら軽く流せるのに、なぜか今日は、ど真ん中で受け止めてしまった。
「話すわけないじゃん…なんで?」
正直焦ったけど、言って後悔した。
なんでここで嘘ついたんだろう。
橘さんは申し訳なさそうに続ける。
「西原くん…保坂さんと仲いいって噂…あるから」
「…」
動揺した。
誰がそんなこと?とか
誰に?いつ?何を見られた?
とか
余計なことが一瞬で頭の中を埋めつくした。
落ち着け、俺。
今俺がすべきはひとつ。
「仲良しって程ではないよ」
俺はハルのことを思い出していた。
「今は、帰るの?って声かけただけ。午後もあるのに制服だったから」
橘さんは、じっと俺を見ていた。