17-セブンティーン-
夏休みに入って1週間ほどたったある日。
俺はいつも通りバイトに勤しんでいた。
「西原くん、来週バーベキューパーティーあるんだ…けど…」
店長は言いながら、諦めていた。
店長の予想は《当たり》なのだ。
「西原くん来れないよね?」
「…すいません」
俺は丁寧に頭を下げる。
「いいんだ、いいんだ」
夏休みの時期にバイト先のメンバーでバーベキューパーティーがある。
しかし俺は毎度参加を断っていた。
「西原さん、参加しないんですか?」
俺と店長の話を聞いていたのか、遠山さんが声をかけてきた。
「仕方ないね」
店長は少し残念そうだ。
俺が断るとわかっていて、声をかけてくれる店長は、かなりいい人だ。
遠山さんはまだ俺に何か聞きたげだったが、俺は気づかない振りをした。
バイト上がって家に帰ると、陽介がにやにやしながら出迎えて来た。
「兄ちゃん、電話あったよ」
陽介は口に手を当てにやにやをこらえた。
「橘さんっていう、女子!」
「…」
そういえば明日は、学校だ。
足元で「彼女!?彼女!?」と暴れる陽介を「早く寝ろ」と一蹴し、俺は風呂場へ向かった。