17-セブンティーン-
朝、制服を着て、里香の頭を作って、洋介を叩き起こして、里香を保育園へ送り
そのまま学校へ向かった。
チャリおき場でチャリに鍵をかけていた時だ。
人の気配を感じて体を上げると
「…おっおはようっ」
「あぁ、誰かと思った」
橘さんだった。
「…ごめんなさいっ」
「いやいや、あ、おはよう」
橘さんは顔が真っ赤だ。
確かに今日も暑い。俺も汗だくだ。
「…」
「…」
「え、で、なにか?」
俺の問い掛けに、橘さんは我に返って
「すっ姿が見えたから!」
と両手をぶんぶん振った。
「あっあの…西原くんっ」
「ん?」
「なんで…ママチャリなの?」
「…」
俺は、チャリおき場を振り返って、改めて自分が乗ってたチャリを確認した。
後部に人を乗せるイスが付いた、しっかりした造りのチャリは
めちゃくちゃ浮いていた。
「俺さ…保育園の妹がいるんだ」
「そんな離れた妹さんが?」
「あ、間に小学生の弟もいるけど…で、保育園に妹送ってそのままこっち来たから…」
俺がそこまで説明すると「そうなんだ…」と橘さんは納得した。