僕らの瞳にうつる世界。


――だったら感情なんか要らないよ。



…ひとしきり泣いたあたしは学校を出ると家に帰った。


腫れた目を家族に見られたくなくて、家に入るとすかさず部屋に籠る。


気を紛らわすためにウォークマンを手にしたのは間違い。余計に辛くなったり。


英語の課題をやったり色々して、気づけば夜になっていた。


星が綺麗な夜。
こんな夜は先輩の歌声が聴きたくなる。



「結衣?ごはんよ」


「今日は要らない。帰りに食べて来ちゃったから」


「そう…」



ドア越しのお母さんの声。

食欲なんかない。


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