僕らの瞳にうつる世界。


「お願いします!先輩を助けて下さいっ!」


「結衣、結衣!やめなさいっ…」


「嫌だっ!離してっ」



頭を下げ続けるあたしを、追いかけて来た母がキツく抱き締める。


…嫌だ。離してよ。


お願いしなきゃ、先輩が死んじゃう。



「大丈夫。大丈夫だから…ね?」



お母さんの腕の中で暴れて泣き叫ぶ。



「大丈夫じゃ…ないっ。あっくんの時もっ、お母さんは大丈夫って言った!」


「…っ……」


「なのにあっくんは死んじゃったじゃない!先輩も死んじゃう!」



ごめんね。そう何度も言いながらお母さんも泣いている。


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