腐女子も恋していいですか?
聖と村雨
 結局、作戦は何も思い浮かばず、あっと言う間に放課後になってしまった。



「本当に、ごめん」
 聖には珍しく、本当に申し訳なさそうに私に誤ってくる。


 今は、聖と2人で東雅の人と待ち合わせの駅へと向かっている最中。


「いいんだってば、約束はキチンと守るよ。正直いって、聖の彼も見たいしね」
 そう言うと、聖は真っ赤に顔を染める。


「ちょっ、聖、顔真っ赤だよ。聖ってそんな純情だったっけ?」
 意外過ぎる聖の反応に、早く彼が見たくなる。


「もうー、からかわない!」
「なんか、女の子って感じ」
「だーかーらー」
 真っ赤な頬に手を当てて、熱いと手をパタパタさせて、熱を冷ましている。
< 43 / 61 >

この作品をシェア

pagetop