君に触れたくて…





「あんたさえ…いなければ…」




彼女はきつくあたしを睨むと、食堂から走り去って行った。




「あたしが…悪いの…?」



「ちょっとこい」



理音はあたしの腕を掴み、無理矢理食堂から連れ去った。



連れてこられたのは保健室。




「座れよ」



理音の言う通りに、ソファーに腰かける。


すると、急にあたしの腕を取り、制服を捲り上げた。




「なっ、なに?」



「ケガ…したな」




見ると、引っ掻いたような傷がある。

きっと理音が引き離そうとした時に出来た傷だろう。



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