君に触れたくて…




なんか苦しい…


バタッ!




「秋桜!!」



あたしは授業中に高熱を出して倒れた。



知らぬ間に保健室に連れられ、目が覚めると、横に理音がいた。



「え…なんで」



「智樹から頼まれた」




あ…そういうことか…


少しでも期待したあたしが馬鹿みたい…。


理音はあたしのこと好きじゃないのにね…


ベッドから降りようとした瞬間、フラっと目眩がし、理音に抱きついた。




「ぅお…」




理音の匂い、
理音の体温、
理音の声…


それがあたしだけに捧げられたものならば…




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