月と太陽の事件簿16/さようならの向こう側
「昨日ナースステーションにはどなたが?」
「当直の看護師は、鈴木さんと高森さんでした」
「医師(せんせい)は?」
「昨日は藤上先生です」
3分の2が聞いた名前だった。
「多江さんはすぐに見つかったんですか」
婦長さんは首を振った。
「ひょっとしたら外に出たかもしれないと思って、病院の周辺を探してみることにしたんです」
婦長さんは高森さんを連れて外に出た。
病院内の捜索は藤上先生ともう一人に任せた。
「病院の周囲をぐるっと回ってみたんですが…」
多江さんの姿は見つからず、婦長さんはふと屋上を見上げてみた。
するとそこに人影が見えた。
しかもその屋上の人影は、柵を乗り越えた場所に立っていた。
「私は高森さんに声をかけて、慌てて病院内に戻りました」
「人影が多江さんだと思ったんですね」
「はい」
しかし病院内に戻ったその時ドカンという、大きな音がした。
何かが落ちた音だと思うのに、時間はかからなかった。
「当直の看護師は、鈴木さんと高森さんでした」
「医師(せんせい)は?」
「昨日は藤上先生です」
3分の2が聞いた名前だった。
「多江さんはすぐに見つかったんですか」
婦長さんは首を振った。
「ひょっとしたら外に出たかもしれないと思って、病院の周辺を探してみることにしたんです」
婦長さんは高森さんを連れて外に出た。
病院内の捜索は藤上先生ともう一人に任せた。
「病院の周囲をぐるっと回ってみたんですが…」
多江さんの姿は見つからず、婦長さんはふと屋上を見上げてみた。
するとそこに人影が見えた。
しかもその屋上の人影は、柵を乗り越えた場所に立っていた。
「私は高森さんに声をかけて、慌てて病院内に戻りました」
「人影が多江さんだと思ったんですね」
「はい」
しかし病院内に戻ったその時ドカンという、大きな音がした。
何かが落ちた音だと思うのに、時間はかからなかった。