秘密の契約 書籍化記念番外編
おけいこおサボり編
「ママが言うように出来ないよっ!」



私は下唇を噛んで立ち上がると障子を乱暴に開けた。



「日菜っ!こらっ!待ちなさいっ!」



着物姿で立ち上がろうとするママから逃げて、和室から玄関に駈け出した。



急いでサンダルをつっかけてママに捕まらない様に逃げ出す。



門の外に出て、左右をキョロキョロする。



行くところなんてないから、時間をつぶすにはいつもの公園に行くしかなかった。



駅に向かって少し歩くと、うっそうとした木がたくさんある公園に行ける。



夜は通るにはちょっと不気味で怖いけれど、昼間は遊具もいっぱいあって子供たちが遊ぶ賑やかな公園。





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