君の左のポケットで~Now&Forever~
わたしはユウ君の後を追いかける。
すとんとソファに腰を下ろしたユウ君は、まるで自分の部屋にいるみたいにくつろいでいる。
「洗濯してたの?」
「え?」
「それ、そんなに抱えてるからさ」
「あ、取り込んだところ」
「ふーん。洗濯ねぇ」
ユウ君は浅黒い頬を摩りながら、じっとわたしを見ている。
時々、うんうん、と頷いて何か自分的に納得してるみたいだった。
「洗濯するってことは、そうだよね」
「え?」
「洗濯して待ってるってことは、もしかしたら一緒に住んでるとか?」
「…うん」
「へええ、やっぱり彼女なんだ」
「いや、その」
「ん?」
「彼女っていうか、そのなんていうか…わたしが来ちゃったっていうか」
「え!? 押しかけたの?」
「そうじゃないんだけど…」
うまく説明できない。
レンにも説明できないのに、ユウ君になんて、もっとできない。