君の左のポケットで~Now&Forever~
「いつから?」
「え?」
「いつから一緒に住んでんの?」
「あ、えっと、10日前から」
「え!? 最近じゃん! レンのやつ、何にも言ってねーし。オレ、下に住んでるのに、全然気付かなかったわ。で、いくつ?」
「へ?」
「歳。何歳?」
「え? 歳…うんと…何歳? 何歳、だろ…」
「え?」
年齢なんて、考えたこともなかった。
突然の質問に、ユウ君に答えるっていうよりも自分で考え込んでしまったわたしは、独り言みたいに呟いた。
「えっと…キーホルダーでいたのが17年で、人間になって少しだけど…もうすぐレンの誕生日だから…18になるのかな…でも…19かな…」
「…はい?」
「うん。たぶんもうすぐ18、19、だと思う」
「……なんか、面白い子だね」
ユウ君はソファから少し腰を浮かせて、ぽかんとしてわたしを見ていた。
わたしは、またおかしな返事をしたゃったのかもしれない。