君の左のポケットで~Now&Forever~
とりあえずユウ君を部屋に入れて、わたしたちはカレーを食べた。

きっとレンなら一言つけたすだろうけれど、

ユウ君は「美味い美味い」と言って、少し焦げ臭いカレーを3杯もおかわりをして平らげた。


もしかしたら気を使ってくれているのかもしれない。

「ふー。食った食った」とお腹を抱えて寝転がるユウ君を見て、わたしの気持ちは少しほぐれた。


「しかし、レンのやつ遅いな」


洋画が終わったテレビには、ニュースが流れている。

時計は11時を回っていた。


「電話してみよっか」


ユウ君は携帯を取り出し、レンの番号を表示させ、耳に当てた。

わたしはそんなユウ君をじっと見て、その口が開くのを待った。


「あ、レン? オレ」


ぱっと明るい表情をして、ユウ君は「出た出た」という顔でわたしを見た。

そんなユウ君に、わたしもこくりと頷いた。


「レン、お前、どこにいんの? ナナちん一人にしてさ。 え? オレ? お前の部屋。ナナちんと二人っきり」


べっと舌を出して、ユウ君がふざけてわたしを見る。

わたしは唇を尖らせて、ちょっとユウ君をにらんだ。


「で、どこにいんだよ」

「……」

「え? うん。 …うん」

「……」


ユウ君の声は、次第に小さくなっている。



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