君との出会い~奇跡がある限り~
私には、お兄ちゃんの優しさが凄い嬉しかった。
先生や友達よりも、ずっと長く一緒にいて、私より長く生きているお兄ちゃんは凄い頼りになる。
こうやって私の悩みをなんでも聞いてくれて、欲しい答えをくれる。
やっぱりお兄ちゃんは私にとって、特別な人。
「ありがとう。気持ちが楽になったよ。
行きたい高校は、期日までにはちゃんと決めるけど、今はもう少し考えてみるね。」
お兄ちゃんは、私の答えが、気に入ったのかさっきよりももっと優しく微笑んでくれた。
「あぁ。頑張って。」
それが、私には凄い嬉しかった。
本当に、お兄ちゃんが私のお兄ちゃんで良かったと感じた。
ねえ、いつまでもお兄ちゃんは、私のお兄ちゃんだよね…?
例えケンカしたりしてしまっても
実は私が貰いっ子で、血の繋がりが無い。
なんて事になっても、それでも、私の唯一の見方でいてくれるよね?
このとき何気なく思ってふざけて言ってみたこの言葉。
お兄ちゃんに聞いたら当たり前だって言ってくれた。
その言葉が本当に私を苦しめることになるなんて、このときの私はまだ気づきもしないでいた。
本気でこの言葉が、大切な意味を持つなんて……