GAP-Girl×DJ-
―――・・・
短い。
絵文字なし。
顔文字なし。
単語だけのとき有り。
いっちゃんのメールはことごとく淡白だった。
まあでももし、
『オッハー☆今日も頑張っていこうゼッ\(^o^)/』
なーんて文章が来たらいっちゃんじゃないような気もするし・・・
最初は「機嫌悪いのかな?」って心配してたけど今ではもう当たり前。
そもそも忙しいいっちゃんとメールしてるだなんて奇跡、信じることでさえ難しかった。
日に日にいっちゃんのことを想う気持ちが大きくなった。
携帯が鳴る度、「いっちゃん?!」なんて想う日々。
「なんだー・・・違った・・・」なんて想う毎日。
イっちゃってんのかな?
《着信:☆いっちゃん☆》
それは真夜中の着信だった。
「は、はい!」
「おー遅くにごめんな。」
「全然いいけど!どうしたの?!」
飛び起きた。眠気なんてどっかへ消えた。
「お前さ、○日暇?」
「○日・・・?えっと・・・仕事は早上がりだけど・・」
「じゃあさ、なんか飯でも食いにいくぞ」
もちろん!
「絶対行く!!!!」
いっちゃんからのお誘いだ・・・!
「じゃあ上がったらそっちまで行くから連絡しろ。じゃな。」
ガチャ・・プー・・プー・・・
なんて・・・・なんて・・・なんて!!
なんて強引なんだ!!
じゃなくて、なんて嬉しいんだろう!!
これがいっちゃんからの初めてのお誘い。
そして早々、最後のお誘い。