それぞれのstory。


「私…透琉に大切な人が出来たって貴女を紹介された時から娘のように想ってたはずなのに。」
その言葉を聞いて、私は涙が溢れた。


「私も…母が居なかったから、透琉のお母さんの事をお母さんのように思ってました。」
私もそう話した。



高校の頃、よく透琉の家を訪れた私に、お母さんは本当によくしてくれた。

優しくて、透琉によく似た優しい瞳、顔。

透琉はしっかりそんなお母さんの優しさを引き継いだ人だった。

だからこそ、初めてお母さんに会った時も、若干緊張したけど、親近感がわいた。


本当にお母さんのように思ってたから。

透琉のお母さんの言葉は嬉しくて。




「今までごめんね。
リハビリ頑張って来てくれたのに。」
「もう…謝らないでください。」
「朱音ちゃんも、もう気負わないで。

きっと、ずっと縛り付けてしまったと思うけど…もう良いのよ??」
「お母さん。」
「あっ、ちょっと待ってて。」
お母さんは何かを思い立ったように、リビングから出て行ってしまった。

階段を上る音が聞こえたから、何かをしに行ったのかもしれない。






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