リフレイン〜3rd Season〜

潤…いったいどこに…。




あたしは素早く立ち上がると、三係オフィスに向かった。




――警護第三係オフィス。




「――え?戸田潤ですか?2時間前ほどに帰りましたけど…」




庶務の女の子は不思議そうに言った。




2時間前に帰った…?




だって今日は総理大臣に付くって…




「三係の皆さんは確か今日、総理大臣に付くんじゃなかったんですか?」




あたしは冷静を装いながら言った。




じゃあ…潤は嘘ついてたってこと…?




「いえ、三係SPの皆さんは確か今日それぞれ違う人に付いてましたよ。総理大臣に付くのは明日と聞きましたが…」




明日……?




「あの…戸田は誰と帰っていったか見ましたか?」




もしかしたら…




嫌な予感が的中してしまうかもしれない。




「えっと…確か私と同じ庶務の宮下香織と帰りましたよ。なんだか戸田さん、すごく嫌そうな顔してましたけど」




やっぱり…。




宮下か。




「そうですか…ありがとうございました」




あたしは女の子に頭を下げると、三係オフィスを出た。




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