どうしょうもねぇくれぇ、好き。





――――――――
―――――
―――





それからは真面目に授業を受けて


祐毅が変なテンションで慰めてくれて(あれは慰めというのかどうか分かんねぇけど。)


家に帰りたくねぇから本屋とかコンビニに行って時間を潰して、今は家に帰っている途中。




足取りが重い。



一人の家に帰るのは寂しい。



…半年前までは一人が当たり前だったのにな。


フッと微笑する。



最近、妙に自分が分からなくなる時がある。



俺の側に瑞季が居ねぇ。


それしか考えてねぇ気がする。


そこで何回も気付かされる。



瑞季が居ねぇと俺は不完全だって。




気が付けば瑞季を探していて。


瑞季、瑞季って。




大事な存在は居なくなってから気が付く。



そんな事を昔、誰かが言っていた気がする。




それは本当にそうだった。



瑞季が側に居る事が当たり前になってた。



そして、居なくなってから気付いた。





俺の中心は、瑞季になっていた。






< 91 / 176 >

この作品をシェア

pagetop