俺様的レンタル王子~王子と私の関係~
「じゃあ、またね」
そう言って須藤さんは帰って行った。
―――~…
「そんで!?その後須藤さんとは何かあった?」
「何もないし」
「あぁーん。顔みた~い。顔みた~い」
「何でよ」
「だって、せっかくアンタが知り合った同じ学校の先輩なのにさぁ。友達になりたいじゃん」
「あっそ」
「優衣のバカ」
無視。
「優衣のケンカバカ。男より強いくせに、普通の女子高生のフリして」
そう言ってくるのは、私の幼なじみで大親友で同じクラスの加藤理菜。
私と一緒で彼氏募集中。
「優衣はさぁ、大人しいし、顔も可愛いって男子に評判良いんだよ。だけど、奥手だから彼氏も出来ないんだよ」
「うるさいよ」
「猫かぶり」
「うるさいってば」
理菜とはいつもこんな会話をしている。
彼氏が欲しいけど、なかなか出来ないのが現実。
強い女は嫌われると思って、格闘技習ってたのを完璧に隠してるのにさ。
「あーあ…」
深い溜め息を吐いた。