プ リ ン ス
「お前よくあの先輩に付き合ってられるな〜」




前席から体をこっちに向けた桜井が、俺の机に頬杖をつきながら言ってきた。




『……。』


「麻央先輩って見た目可愛いけど、裏がある気がするんだよね〜」




桜井…わかってるじゃん。

観察力はあるんだね。




「あっ、そういえば海吏さんがお前の事呼んでたぞ。」


『青龍リーダー?』


「おー、なんか話があるんだってよー。」


『あっそ。』


「お昼に食堂だって。俺も行くからちゃんとついてきてねー。」


『めんどい。』


「そういわずにー
お願いだよ、藍ちゃーん。」




藍ちゃん言うな。




鬱陶しい桜井を睨みつけたあと、桜井に背を向けて本を読み出した。










真ん中の列の一番後ろ




黒ネクタイに金髪、ブルーの瞳の男は携帯を持って廊下に出た。
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