プ リ ン ス

忍び寄る影

理事長に提出した議題案は無事に通り、部活動を増やした。




運動部はサッカー、野球、バレー、テニス、柔道、空手、剣道、水泳、バドミントン、ハンドボール、バスケ、陸上部、チア。




文化部は料理、手芸、美術、茶道、華道、軽音、演劇、吹奏楽、合唱、生物、園芸。




生徒たちには理事長から1ヶ月以内にどれかの部活に入るように言いわたされた。




生徒たちはブーイングしたり、配られた紙を破ったりしていたが、中には部活に入ってみたかった人もいた。




これでまず帰宅部が減るだろう。




俺は掛け持ちで、柔道、空手、剣道に入り、武道を教えることになった。








「お前ってすげーなぁ〜」


俺の肩に腕を置き、驚嘆する桜井。




「俺は元々サッカー部にいるけどさぁ〜、3つも掛け持ちとかすげーよ!!」


顎に手を置き、うんうんと頷く桜井は今日もウザさ全開。




『お腹空いた。』


「俺もー。」




時計を見ると12時まであと15分。






―ガラッ


「はっろ〜ん♪」


「「「「キャーーーーッ!!!!」」」」




教室に女…いや小さな男が入った瞬間、教室内が騒がしくなった。
< 98 / 131 >

この作品をシェア

pagetop