片恋★パンドラボックス
「出たとか…璃子チャンひーどーい。俺、涙が出ちゃう…。」



「ウザ…。」



席が後ろだから仕方ないけど、璃子の言う通り、いい加減ウザい。ただでさえヘコんでるってのに…ほんと、黙って欲しい。



「彼氏…」



「「へ?」」



「彼氏、作っちゃおっかな…」



「うんうん。」



「マジでぇー!!俺!俺立候補しちゃう!!」



「………真樹はいらない。」



「うわっ!今、マジグサッてきた。この辺に、言葉の刃が突き刺さった。」



「あら、ざーんねん。」



「うっさい!」



相変わらずの犬猿の仲。
ギャイギャイと騒ぐ2人を横目に本日何度目とも知れぬ溜め息をついたあたしは、再び窓の外を見た。

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