竜を狩る者
卑屈と世話焼きと三つ首竜
「……もういいだろ」
「まだです」
「……もういいだろ」
「まだですって」
「……もういいんじゃないか?」
「まだですって!生焼けじゃないですか!」
火山の麓。
猪を狩って夕食の丸焼きを作っていたラムダとフューリーが言い争う。
何事も几帳面で丁寧な仕事のラムダと、女性なのにやや粗忽でガサツなフューリー。
特にフューリーの料理スキルは絶望的で、既に猪一頭を黒焦げにして炭化させていた。
今焼いているのは二頭目の猪だ。
「何で丸焼き一つできないんですか、フューリーさん」
「いいじゃないか、少々焦げてたって食べられたぞ、あれは」
「少々じゃないですよ!骨まで黒焦げだったじゃないですかっ!」
「まだです」
「……もういいだろ」
「まだですって」
「……もういいんじゃないか?」
「まだですって!生焼けじゃないですか!」
火山の麓。
猪を狩って夕食の丸焼きを作っていたラムダとフューリーが言い争う。
何事も几帳面で丁寧な仕事のラムダと、女性なのにやや粗忽でガサツなフューリー。
特にフューリーの料理スキルは絶望的で、既に猪一頭を黒焦げにして炭化させていた。
今焼いているのは二頭目の猪だ。
「何で丸焼き一つできないんですか、フューリーさん」
「いいじゃないか、少々焦げてたって食べられたぞ、あれは」
「少々じゃないですよ!骨まで黒焦げだったじゃないですかっ!」