竜を狩る者

「って、一人で盛り上がってんじゃないわよ！」

前に出たのはフューリーだった。

女の身でありながら、醜悪なズメイを前にしてもいささかも怯む事なく。

「食らいな！」

手にした円盤状の刃を投擲する！

空気を引き裂くような音を立てて回転しながら飛翔するソーサーシールド。

シールドはズメイの三つ首、その真ん中の首の根元に直撃し、鮮血をもたらす！

如何に鱗が頑強だろうが、分厚い筋肉を持っていようが関係ない。

それら全てを断ち切ってダメージを与えるだけの威力を、この武器は持っていた。

「もう一丁！」

手甲に繋がった鎖で円盤を一旦引き戻し、遠心力を込めて第二撃を投擲するフューリー。

狙いは正確だ。

第一撃とほぼ違わぬ位置に命中する円盤！

傷が更に広がり、千切れかかるズメイの中央の首。

ズメイはその激痛に嘶いた。