【短編】ぼくはポチ
ある日、ミキちゃんが

泣きながら帰って来たんだ…。

それはしとしとと細かい雨が降っていた日。

その日の僕はママさんと一緒に

お散歩に行けなくていじけていたんだ。

ぼくの好きなソファーで丸くなって寝ていた。



―カシャン…



お家の門が開く音で目が覚める。


―ミキちゃん!


ぼくは一目散に玄関まで走るんだ。

その光景を見てママさんは


「ミキは愛されてるね」


とミキちゃんと似ている目を細めて笑う。


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