二つのシルエット
「じゃぁ私、そろそろ帰るね。」
あんまり長居はできないし。
そう思って席を立とうとしたけど、
「待て。」
那都に呼び止められた。
「お前、明日から毎日ここに来い。」
「「は!?」」
見事に洸とかぶったし。
てか、初めて声聞いた!
「こんな奴、他の女と一緒だ。
俺らの顔と地位しか見てねーよ。
俺は反対だ。」
は?
堪忍の糸切れた!
あ 袋か。
「ちょっと待って。何それ?
確かにあんたらは整った顔立ちしてると思うし、全国No.2の暴走族なんてスゴいと思うよ?
でもね、私はあんたらに媚を売る気は全く無い。
大体、さっき会ったばっかのあんたにそこまで言われる筋合いも無い。」
……しまった!
つい切れちゃって…。
蒼龍を敵に回してどうすんの!?
敗けないとは思うけど、無駄な喧嘩はしたくないし~!