『箒星の組み紐』
あたしはアメリカ暮らしが長かったから、わたしは今もだけど自己主張が強くて、いじめとまではいかなけれど、同じクラスの女子にシカトされることも多かった。

「あんたね。めっちゃムカつく! 超態度がでかいし、マジでムカつくんだよね! 今すぐにでもここから消えてくれる! あんた超ウザいし、明日から学校にこんとってなあ」

「……」

あたしはまたいつものことだと思って、歯を食いしばりながら無視をしていた。

そのあたしの肩をサトシは軽くポンと叩いて、

「おいおい! てめえ! うぜえんだよ! 休み時間にムカつく、ムカつくって、おめえの方がムカつくんだよ! お前がここから消えろ!」

って、サトシはあたしのために叫んでくれたよね。

なのに、なのに、どうしてなの? あたしが一生懸命バイトをしていることも知っているじゃない……

本当はあの日の12日も神聖なるクリスマス・イブの日も一緒にサトシと過ごしたい。
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