EXIT~出口を探し求めて~
「そんなに慌てて
どうしたんだい?って、その服血まみれじゃないか!どこか怪我でもしてるのかい?」
「ううん、この血は僕のじゃ、ない…
母さんの…。魔物に、母さんが殺されたんだ…」
「まさか、マリナが?
そうか、マリナでも止められなかったんだね…」
「スニメナおばちゃん何か、知ってるの?」
「ああ、知ってるよ。
すべてね。とりあえずその服を着替えといで、それとその手紙全部読んだのかい?」
「ううん、まだ。」
「なら着替えて、その服は捨てるから部屋の外に置いといておくれ、その後手紙を読んでおくんだ。その間にご飯の用意でもしておくからね。」
僕はスニメナおばちゃんが用意してくれた部屋で手紙の続きを読むことにした。
――――――ゼロ、あなたをこの魔物の世界に引き込んじゃってごめんね。
私の力が足りなかったばっかりに…
さっき書いた通り魔物が神剣を狙ってくる。
だけど、魔物だけじゃないわ。
その力を手に入れようと人間もやってくる。
だからいくら人間でも気を許さないでね。
ゼロ、あなたを愛してる。
私の分も長生きしてね。
私の遺体は埋葬しなくていいわ。
あの家に戻るのはとても危険だから。
また生まれ変われたら私と会ってね。
さよなら―――――