EXIT~出口を探し求めて~
それは、血まみれの母さんだった…
どうして、母さんが自分の足元で血まみれでうずくまっているのだろう…理解ができなかった。否、理解したくなかった。
「か、あさん…?
ねぇ、どう、して…?」
「ほう。
自分の命より息子を取ったか。実に愚かな人間め。」
「だま、れ!!お前な、んかに、私の息子…の手出し…させ…っ…ない」
「まぁいいだろう。
私の目的はお前だからなマリナせいぜい苦しむがいい。お前は死ぬ、アレはゆっくり探すこととしようか。目的は達した。帰るぞ。」
「……はい。」
その会話を最後に魔物たちが去っていった。
残された僕と母さん。溢れ出る血を止めようと必死に刺されたところを押さえてみるものの、止まる気配はない。
「母さん…
やだよぅ、グズ
ひっく、死な、ないで…」
「私はもう…助からない…あなただけ…でも生きな…さい」
「嫌だよ、母さん死なないでよぅ」
「ねえ、私の最後…のお願い…うっ…聞い…て、くれる?」