Fahrenheit -華氏- Ⅱ

だけど


『心音は大丈夫です』と啓には言ったものの、やっぱりちょっと心配。


一人寂しくしてないかしら……


と思ったのは数秒。


いいえ、一人でもEnjoyしてるわ、あの性格なら、と思い直した。


それでも罪滅ぼしと言う意味合いであたしは手直にあるコンビニに入った。


心音にお土産を買って帰るつもりだったけれど、コンビニで心音が喜びそうなものはあまり無かった。結局、期間限定の新商品であるチョコレートと今流行っているアニメのシールがおまけについているビスケットを買った。


若い男のレジの店員さんがアニメのパッケージを見て、怪訝そうにあたしの顔を見てきたが


「何か?」と視線だけを向けると慌ててバーコードを読み取っていた。


そんなワケでコンビニで買ったお菓子の入ったビニール袋を提げて、玄関の扉を開けると


「Welcome home!(おかえり~!)」


と啓並の強烈なハグ。


やっぱりEnjoyしてたクチね、これは。


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