桜の木の前で
少し刹那を見つめていると不思議そうな顔でこちらを見つめてきた。

「どうした?」

「ううん。なんでもない。」

私は慌てて首を横に振る。

「おかしなやつじゃのう。」

また優しく微笑む刹那。

「そうかなあ?」

「ああ。所でもうすぐ舞の時間じゃろ?準備はしなくていいのか?」

「あ、着替えなきゃ!着替えてくるね!」

私は急いで奥の部屋に走っていった。
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