占い師の恋【完】
「な、棗ちゃん…!」
「ん?なーに?」
「あ、あああれ!」
あれって?と首を傾げる棗ちゃんに伝わるよう、風見さんへチラチラと視線を送ってみる。
それを何回か繰り返せばようやく伝わったようで棗ちゃんも視線を向ける。
と。
「渚は棗を怒らないよ。惚れた弱みってヤツじゃない?」
棗ちゃんがそう言ってにっこり笑うと、風見さんが盛大に大きな溜め息を吐く音が聞こえた。
風見さんは、棗ちゃんにベタ惚れらしい事が確信へと判明した瞬間だった。
「そう言えば。風見さんは私達より年上だけど…まさか棗ちゃんも…」
「あ。棗はあっ君と一緒。21だよ!」
「(良かった…!まじで良かったよ!)」
私が安堵の息を吐けば、風見さんからドスの効いた声がかけられる。
「それは遠回しに俺にオッサンって言ってんのか…?なあ。」
「ちち違いますよ!しかも言うなら遠回しになんか言いませんから、安心してくださいよ!」
「なあ茉希。簀巻きと袋詰めどっちがいい?」