占い師の恋【完】
「うん」と返事をすれば、料理をする手を止めて私に瞳を向けて、それを優しく細める。
「あっ君じゃなくて、良かったね。」
「……複雑、だよ。」
私が苦笑いを返せば、「バイト先の先輩だもんね」と同じく苦笑いの棗ちゃん。
青がお見合いすることにならなければ杉山さんがすることになる。でも青が他の女の所に行くのは……嫌。
かと言って、私のせいで杉山さんがこんなことになるのも嫌。
なんとも面倒くさい性格だと改めて思う。
「なあ茉希、お前…親父さんどうなったわけ?」
風見さんは見つけてきたらしい煙草を一本加えて、ライターで火をつけながら向かい合ったソファに腰掛ける。
ちょっと偉そうにふんぞり返る風見さんに、舌打ちをして「ああ」と声をもらす。