占い師の恋【完】


「うん」と返事をすれば、料理をする手を止めて私に瞳を向けて、それを優しく細める。


「あっ君じゃなくて、良かったね。」

「……複雑、だよ。」


私が苦笑いを返せば、「バイト先の先輩だもんね」と同じく苦笑いの棗ちゃん。



青がお見合いすることにならなければ杉山さんがすることになる。でも青が他の女の所に行くのは……嫌。

かと言って、私のせいで杉山さんがこんなことになるのも嫌。


なんとも面倒くさい性格だと改めて思う。




「なあ茉希、お前…親父さんどうなったわけ?」


風見さんは見つけてきたらしい煙草を一本加えて、ライターで火をつけながら向かい合ったソファに腰掛ける。

ちょっと偉そうにふんぞり返る風見さんに、舌打ちをして「ああ」と声をもらす。

< 283 / 402 >

この作品をシェア

pagetop