占い師の恋【完】
多分、今の私の顔は半端なく情けないだろう。
顔は真っ赤で嫌がる態度を見せはいても、それはあくまでフリ。
実際は、青が好きでたまらない顔ってところだろう。嗚呼…私の馬鹿。
自分から青の首に腕を回してしまうんだから…、それに一瞬吃驚した顔を見せた後、嬉しそうに笑う青を愛しいと思うんだから…。
「青………、好き。」
「うん。俺も好き。」
「知ってる。」
「…。」
たまには、私だって優位に立ちたい。
青は面食らったように目を見開いて、きょとん顔。鼻で笑ってやると、目の前の男は肩を上下に揺らしながら声を上げて笑い出した。
何が可笑しいと睨み上げ笑い声は止めたが、まだ肩が小刻みに震えている。
ぼかっと頭を殴ってやりようやく落ち着きを取り戻した青。失礼な奴である。