占い師の恋【完】
「辛いときに、傍にいなくてごめん。」
この青の真っ直ぐな謝罪の言葉に正直、焦ってしまった。
初めは、嘘をつかれたと私が思ってしまったことがショックで。青を信じていいのか。向き合うことが怖くなった。
でも、私は結局。
たくさんの誰かの何かを犠牲にしてしまって。例え私自身の何かと代えたとしても。
青だけは譲れないと思ったんだ。
いつの間にか悔しいほど青に溺れて、いつの間にか青に依存している。
そんな自分の姿を想像したら、最早ギャップとかそういうのでは済まされないのではないか。
青と出会って、私の人生の歯車は完璧に狂った。
「…謝るくらいなら、」
こんな時にでさえ強がってしまう私。素直じゃないと自分でも思う。