占い師の恋【完】


キッと青の目を睨むように見つめて、


「謝るくらいなら、もう離れたりすんな。」

「…。」

「あんたが私のこと好きなら、私もあんたのことだけ見続ける。」



――…後悔先にたたずとはまさにこのこと。


私は今、猛烈に反省中なのだ。言ってしまった後で、自分が今どれだけ恥ずかしいことを言ったのか。驚きに目をぱちくりさせる青の反応を見れば嫌でも分かる。



「(うわあああああああああ。やっちゃったよこれ、やばくないか!)」

「……本当、狡いよね茉希は。」



青は片手で口から上を覆い隠して小さく笑う。おそらく真っ赤であろう顔をチラリと青に向ける私。

< 356 / 402 >

この作品をシェア

pagetop