透視眼鏡【BL】
そんな、返事もしない俺を
訝しげに見るサチ。
え、何その顔。
俺、会長の事いえないかもしれない。
ちょっとなら、
何かこう、Sっぽい人いいかもしれない。
若干なら、
今のより激しくてもいいかもしれない。
俺は空の茶碗を突き出して言った。
「幸彦様、罵ってください!」
「何なんだよ、いきなり!」
そう言いながらも茶碗を受け取り、
おかわりを盛り付けてくれるサチ。
「つーかそんな趣味無いからな!
無いけど、別に……」
「やっぱ生姜焼き白米に合いすぎるよ!」
「ちゃんと聞けよ!」
あ、ごめんなさい!
……何の話だっけ?