《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
     * * *



目が醒めたのは、
お母さんの声でだった。



日曜日。


朝ご飯を食べた後、特に
することもなくて……

ベッドに寝そべって、
本を読んでたはずだったのに。



(やだ……いつの間にか
寝ちゃってたんだ……)



久々に、彼女の夢を見た。


ここ最近は、こんなに
ハッキリとした夢を見る
ことは、なかったのに――…。



「……また寝ていたの?

花琳にお客様よ」



入口で、ほんの少し呆れた
ようにお母さんが告げる。



あたしは目をパチクリした。


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