《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
「……なんでもない。

とにかく、やれるところ
まで頑張ってみるよ。

それじゃそろそろ、二人は
席についてて」



間もなく一般客も入って
くる時間だ。



込み合わないうちに行って
もらおうと、あたしは
心配げな二人の背中を押す
ようにして送り出した。



一人になると、衣装の
ドレスを少しだけ窮屈に
感じながら、大きく
深呼吸をする。




(とうとうここまで来たよ、
お姉ちゃん―――)







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