私は人魚に恋をした
出会い
「わぁ~…!キレイな海!」

私の名前は白崎桃。
花の森高等学校の一年生。

今は家庭の事情でおじいちゃんちに来ています。

ここはスッゴイ海が綺麗で 今テンションがハンパない!

崖からの海って凄い怖い気がするけど そんな恐怖心なんて微塵も感じさせないキラキラした海。

テンション上がってたから…私は踊りながら歌ってたんだ。
―崖で。

そしたら案の定足を踏み外してしまって、海に真っ逆さまに落ちていった。

落ちて初めて思い出したんだ。
自分が泳げないことに。

ビート板使っても沈んじゃうくらいのかなづち女が海で泳げるはずもなく…

ブクブクとしずんで行く自分。


意識が朦朧とし、『死』を覚悟したとき、不意に誰かに腕を引っ張られた感じがした。

―――――そこで私の意識は途切れた。
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