秘密のMelo♪y⑤*NY編*
「やあやあ君達元気かねっ?」
『あらおじさん』
『今日もまた暑苦しいですね❤』
『冬なのに❤』
「笑顔でなにゆーとんじゃ君らはっΣ」
この人も、毎日毎日こうして現れるのだ。
そう。
KYの王者。
わたしの父。
「まおや。服を着替えなさい」
「なんで」
「なんでってそりゃー……そんなカッコでお外行くわけいかないでしょ」
そんなカッコ…。
「それは…なにかね、ねぐりじぇかね?」
「しーらね」
「なぬっ!?」
どおしてお外に行くのさ。
あたしは琥珀と梨音とずっとここにいたいのに。
むっと唇を尖らせて不満を露わにすると、父様はフッと笑いながら格好つけた。
「びょおいんに行く時間ではないかね。わっはっは」
「行かね」
「んなっ!?」
病院なんていやだもん。
かっくんいないと行かないもん。
父様なんて父様なんて…。
「…いてもいなくても一緒っていうか」
「があんっ!?」