秘密のMelo♪y⑤*NY編*
「!Σ」
ぴしっと指差した先は、さっきまで真裕が腰かけていたベッド。
そこには、いつも寄り添う琥珀と梨音がいるわけで。
そして、置いてある皿の上の皮を貪っている。
「な、なにやってんの」
呆れと焦りが入り混じったような表情で、真裕は琥珀達のもとへ駆け寄った。
「それはね、食べ物じゃないの。…いや、食べ物だけど、その残骸っていうかね? …とにかく食べるとこじゃないのよ」
必死で諭そうとする真裕だが…。
俺は思う。
「…喋ってねェで、皿取り上げりゃいいんでねーの」
「……!Σ」
…やっっっぱりアホだなこいつ。
「ぼっしゅうっ!」
俺が言うなり、サッと皿を奪う真裕。
勝ち誇ったような表情のとこ悪いが、それお前…誰かが言わなきゃ絶対思いつかなかっただろ。
…な。
「そっ……そんな顔して見たって、む、無駄…」
『……じゃないじゃん!?Σ』
「…はっ。しまった手がすべって」
「手がすべって嬉しそうに梨の皮を飼い犬にやるやつがあるか」
本当に流されやすいやつだなー…。
つーか犬に振り回され過ぎだ。
なんだこいつ。
「はあ…。…坂本さーん。へるぷみー…」
『かしこまりましてございますっっ!』