秘密のMelo♪y⑤*NY編*
気になるしお礼も言いたいけどごめん。
それ後回し。
「かめらっ。かめらどこ?」
琥珀と梨音専用のカメラがどこかにあったはず!
『専用てΣ』
きょろきょろあたりを探し、案外近くにあったそれを手に取って梨音をパッシャパッシャ撮りまくった。
「どの角度から見ても可愛い…❤」
『見惚れ過ぎ!?Σ』
隈なく撮っとかなくちゃね!
くるくると梨音を回したり自分が移動したりしながら隅々まで撮影し、満足したあたしはカメラを置いて、ようやくくまちゃんを脱がせてあげた。
「さ❤いいわよ」
…でもこれさ、琥珀も似合うと思わない?
そう、ふと思い立ったあたしだったけど。
さっき落っことしちゃったし、寝ようとしてるし、やめた。
『あ、それとねーこっちはマヒロになんだけど』
『趣味に合うかしら?』
「合う」
『まだ見てないしΣ』
『十三ユーロちょいくらい(約1500円)よ? ゼロが一桁足りないかもだけど…』
「値段気にしない」
『もしかして気にしなさすぎなんじゃないの!?Σ だからバカ高いのも買っちゃうし、安いのもオッケーっていう…いわば無頓着?』
あらいやだ。
ただ気に入ったらぽーんって買っちゃうだけよ。
それがたまたま値段の幅が広いだけで。
『……金持ちめ…』