秘密のMelo♪y⑤*NY編*
「?」
『ほらこれ、帽子なんだけど』
「きゃあすてき❤」
ちょっと大きめの…ワンポイントにピンクのリボンがついたシンプルなわらでできた帽子だ。
『夏用のだから、安かったの』
「夏用の? 売ってるの? 二月なのに?」
『たまーにね。夏に買うより安いのよ~❤』
「へえ…」
知らなかった。
そうなんだ。
じゃあ早く夏にならないかな!
あとー…そうだな。
五ヶ月くらい?
「あ、でも…。…いや、大丈夫かな」
『なにが?』
「ううんなんでもない。関係なかったから。ありがとう❤」
ユウキに言われたおかげで、少し気が楽だった。
なんでだろうね?
ユウキに言われると…誰か…誰か別の…大事な人に、言われたような気がして…。
一瞬だけ誰かに被って見えたの。
あれ、誰だったかな?
そういえば前も感じたことがあるんだ。
このデジャヴ。
会ったこと…あるっけ?
「……ないよねぇ?」
うん。あるはずない(たぶん)。
『なにがよ?』
「気のせい…だと思う」