秘密のMelo♪y⑤*NY編*
―――……
それから何時間経ったんだろう。
父様とアッシュと…それからハディも眠ってしまっている。
ユウキに至ってはふて寝中。
あたしはもう寝られなかったし、メイリーとリジュは「そんな気分じゃない」そうだ。
『…そういえば、梨音がどうのとか言ってたけど…どうかしたの?』
『あ……そうだ、そうなのよ! 梨音が最近おかしくって、お医者さんに診てもらった方がいいのかななんて思って…』
『あら…そうなの? 大丈夫かしらねぇ…』
せめて坂本さんにしっかり預けるとか…。
あっ、それに今日だったんじゃない“アレ”!
……忘れてたよ…ごめんね…。
―ビーッ
「おっ…」
び、びっくりしたー…。
あんまりに唐突に鳴ったブザーに身体が跳ねる。
しかしすかさず受話器をとる。
運転席からだ!
「野木さん?」
『三分前でございます』
「ありがとう❤」
さすがだわ…。
きっとこの人にできないことってないよね!
改めて野木さんの有能さを認識しながら、まず寝てる男達を片っ端から踏みつけて…ハディを起こした。