秘密のMelo♪y⑤*NY編*

「あそこで車に乗るからな。もう少し頑張れよ」


父様に言われ、頷いた。

だけどぶっちゃけ、歩いているのがつらい。

時折めまいもしだしたし…。


「なにこの“おかえり体調不良”。この世で一番要らないものベスト三に間違いなく入るよね」


『…色んな意味で大丈夫マヒロ』


「どういう意味よちょっと」


だって…わけ分からないことも口走りたくなるでしょ。

てか無意識にこぼれ落ちるでしょ。


「わけ分からない自覚ありか」


「あたしユウキって嫌い! 知ってた!?」


「こらこらキレてないで、乗りなさい」


そんなあたしを父様が丸め込み…というかもう、車に押し込み、全員を乗せてその車は走りだした。


「…これどっから出てきたの?」


「…そのへんはあれさ。とっぷしーくれっと」


「……」


ま…父様のことだから。

事前に手配してたんでしょうけど…。


そう思ってそこは気に留めないことにして…というかぶっちゃけ気になってもないんだけど?

最も気になることを思い切って聞いてみた。


「…かっくん元気なの?」


『…!』

『お…』

『と、唐突…』


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